AppSheetでは、ユーザーが操作するビュー(画面)をアクションで自在に切り替えることができます。
そのために使うのが LINKTO
系の関数です。
この記事では、代表的な関数であるLINKTOxxの使い方を、実例を交えて分かりやすく解説します。
LINKTOVIEW(view-name)
概要:指定したビュー(一覧、フォームなど)に遷移します。
LINKTOVIEW("タスク一覧")
使用シーン
- ホーム画面から「タスク一覧」へジャンプ
- ナビゲーションボタンを自作したいとき
- カードアクションで別ビューに飛ばしたいとき
LINKTOROW(row-key, view-name)
概要:指定した行(Row)の詳細画面に遷移します。
LINKTOROW([_THISROW], "タスク詳細")
ここで "タスク詳細"
は Detail View
であり、表示したいレコードのIDは [_THISROW]
応用例:特定のタスクの詳細画面を開くボタンに使えます。
LINKTOFORM(form-view-name, column-name, value)
概要:指定したフォームビューを開き、あらかじめ初期値をセットした状態で表示します。
使用例
LINKTOFORM("新規タスク追加", "担当者", USEREMAIL())
これは「新規タスク追加」ビューを開き、担当者
フィールドにログイン中のユーザーを自動セットします。
応用例
- 作業報告ボタンを押すと、ユーザー名入りのフォームが開く
- 複数フィールドに初期値を渡すことも可能
LINKTOFORM( "作業記録入力",
"日付", TODAY(),
"担当者", USEREMAIL(),
"作業内容", "点検開始"
)
LINKTOFILTEREDVIEW(view-name, filter-expression)
特定条件のレコードだけ表示するビューに飛ばす機能
LINKTOFILTEREDVIEW("タスク一覧", [ステータス] = "未完了")
※この関数は AppSheet の一部アカウントでのみ使用可能です。一般には Slice
+ View
を使って代用します。
LINKTOAPP(app-id)
概要
別の AppSheet アプリに遷移します。アプリ間でのナビゲーションに便利です。
使用例
LINKTOAPP("社員名簿-123456")
これは「社員名簿-123456」という AppSheet アプリに遷移します(App ID の指定が必要)。
使用シーン
- サブアプリ(例:設定アプリ)に切り替えたいとき
- 共通マスタを管理する別アプリにジャンプしたいとき
💡アプリIDは、URLの末尾 appName=〇〇
の値から取得できます。
ボタンでの使い方(アクションでビュー遷移)
上記の LINKTO~()
関数は、アクションの「App: go to another view within this app(アプリ内の別ビューに移動)」を使って、遷移ボタンとして使えます。
よくある質問
質問 | 回答 |
---|---|
他のアプリのビューに飛ばせますか? | LINKTOAPP() を使えば可能(別アプリのApp ID + View名で指定) |
複数ビューの切り替えをナビで作れますか? | カードビュー or UX要素で LINKTOVIEW を組み合わせれば実現可能 |
フォームに初期値を2つ以上渡せますか? | LINKTOFORM("ビュー名", "列1", 値1, "列2", 値2...) の形式で可能 |
おすすめの使い方
- ダッシュボードからビュー遷移を整理
- フォーム入力の自動化・効率化
- ユーザー体験をスマートにするアプリ操作ボタン作成
まとめ
関数 | 用途 |
---|---|
LINKTOVIEW() | 指定ビューを開く |
LINKTOROW() | 指定レコードの詳細を表示 |
LINKTOFORM() | 初期値付きでフォーム表示 |
LINKTOFILTEREDVIEW() | 条件付きビュー(ベータ機能) |
LINKTOAPP() | 他アプリへ遷移 |
LINKTO
関数を使いこなせば、ユーザー体験を飛躍的に高められます。
あなたのアプリにもぜひ取り入れてみてください!